コロナにより体育祭は2020年度は中止、昨年は6月末に昼食なしで半日だけの短縮型での実施にとどまりました。昨日、2年ぶりに完全な形での体育祭を丸善インテックアリーナ大阪にて実施しました。補助生の活躍により無事に終えることが出来ました。
先日、テレビの何かの番組で、運動会や体育祭が嫌いな児童・生徒が意外に多いことを知りました。私も40過ぎてからテニスに興じるようになりましたが、小中高と運動は苦手で、運動会や体育祭は気乗りがしない口でした。
本校に来た当時、体育祭は運動部の生徒のひのき舞台と言った感があり、運動が苦手な子は肩身が狭いように思えました。そこで、運動が苦手な生徒も楽しめるようなスポーツデーのようなものにできないかと、主催の生徒会に投げかけました。その結果、もちろんリレーはありますが、ドッジボールやバレーボール、大縄跳びや大玉運びなどを入れた今のような形になりました。クラスや学年で得点を競い合うことは変わりませんが、以前に比べると、より多くの生徒が楽しめる行事になったと思います。
バレーボールでは、サーブが入らずに失点、サーブが受けられずに失点という場面もありますが、逆に決まった時の歓声を聞くと、上手ではないなりに一生懸命楽しんでやっている
様子が伝わってきてほほえましい限りです。今朝は、筋肉痛という生徒もいましたが、一日楽しく汗を流せたことには満足していたようです。
スポーツ庁の調査によると、小中学生の体力低下が問題になっており、その一因にスクリーンタイム(ケイタイやゲームの時間)の増加が挙げられています。そして、体育の授業を友達同士で助け合える楽しいものにすることで、体育やスポーツが好きと答える割合が多くなるようです。適度な運動は健康の基本ですから、苦手でも嫌がらずに楽しんで運動できる工夫が益々必要になるでしょう。
今年卒業したある生徒とは勉強を見た後、一緒に帰ることがありました。駅でプラットフォームに上がるのにすぐエレベーターを使おうとするので、「このくらいは階段だよ」と言って、一緒に階段を上りました。「はぁ、今日も階段ですよね」というのを「そうそう」と言いながら一緒に帰ったことが早くも懐かしく思い出されます。