好文木(校長ブログ)
2022.04.30
卒業生教員に出会って

 挨拶に出向いた中学校で、教員として働いている2人の本校卒業生に会いました。1人はよく知っている卒業生で、先方の校長先生から連絡を頂いておりました。校長先生との話が終わった後で、校長室に呼んでくださり、元気に頑張っている姿を見ることが出来ました。
 2人目は突然の出会いでした。ある中学校にお邪魔しましたところ、職員室から笑顔で若い女性の先生が出てきて校長室に案内してくれました。3年生の担任ということで、暫く私の説明を聞いてくれていました。感じの良い先生だなと思っていました。ハンドボールのパーカーを着ていたので、ハンドをやっているんだと思い、一通り説明が終わったところで、部活の話に移ろうかと思った時、「実は私、好文の卒業生なんです」と言われ驚きました。私が校長になったばかりの頃で前の制服の時代とのことでしたから、15年前、在校生だったということになります。校長先生はご存じだったようで、ニコニコ笑っておられました。
 また、最近、手紙で今年から教員になって働いている旨知らせてきてくれた卒業生もいます。中学校訪問時に会えるのを楽しみにしていると返事を書きました。卒業生が教員として活躍してくれていることはうれしく思いますが、日々の仕事は大変だろうとも思います。子どもたちを前にすれば、勉強も部活もとことん面倒を見てやりたいと思いますが、そうすると教員の長時間労働は避けられません。
 先日のNHKクローズアップ現代では、教員の働きかた改革を取り上げていました。文科省は公立中学校の休日の部活動は地域に移管する方針です。また、残業の上限も決められましたが、現場の実状と乖離しており、実効性に乏しいものとなっています。思い切って4時半下校を実践した自治体の取り組みも紹介していました。時間に余裕が出来、教員に笑顔が戻ったと伝えていました。
 大手企業ではリモートワークを推進するとともに、週休3日制を打ち出すところも出てきました。これでは教育現場での働きかたとのギャップはますます広がり、教員の志願者は益々減少し、優秀な人材が学校現場に供給されなくなる可能性が高まります。教育の質にも影響を与えるでしょう。従来の学校丸抱えのやり方を続けるのは難しく、システム変更は不可避であり、それには社会的コンセンサスが必要です。

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