
住宅ローンは35年返済が一般的ですが、住宅価格の上昇とローン金利の変化により、昨今35年を超えて40年、50年というのが増えているそうです。期間が長くなれば毎月の返済額が少なくて済みます。一方、総返済額は増えるのですが、途中で売却すればよいと考える人も多いそうです。
しかし、30歳で購入したとすれば50年ローンなら完済は80歳です。定年が延び、65歳を超えても働く人が増えたとは言うものの、年金生活に入ってもローンを支払うスキームとなります。途中で不動産を売却してローンを一括返済するとしても、不動産価格が上がり続ける保証はありません。
この話を聞いて、2008年のリーマンショックの原因となったサブプライムローン問題を思い浮かべました。サブプライムローンはアメリカですべての人に持ち家をという政策で始まり、所得や信用力の低い人用の住宅ローン債権を分割し、複数の金融商品に組み入れたところ、サブプライムローンの延滞率が増え、これを組み入れた金融商品のリスクが高まったことから瞬く間に金融不安に発展したのです。
NINJAローン(No Income、No Job、No Asset)のサブプライムローンと同一視はできません。しかし信用力審査がその当時としては適正であったとしても、50年の間には不動産価格は下がることもあります。ローンを組む側の生活や収入の変化もあります。
今から50年前は1976年、ローッキード事件が政界を揺るがし、経済は深刻な不況から脱しつつありました。そして1986年から1991年まで不動産も株も空前の価格上昇となりバブル景気に沸きました。1991年に入りバブルが崩壊し、土地も株も大暴落し、大銀行、証券会社、ゼネコンの倒産が相次ぎました。そして失われた30年を見るに至りました。経済は好不況の循環を繰り返します。オランダのチューリップバブルに発した500年のバブルの物語を振り返る時、超長期のローンの危うさが見えてきます。







