
先日、日経新聞の一面トップの「日独防衛協力」という文字を見て、1936年「日独防共協定」とダブりました。満州事変から太平洋戦争へ向かうきな臭い時代、国際共産主義運動を指導するコミンテルに対抗する共同防衛として日本とドイツの間で結ばれた協定です。今回の「日独防衛協力」は楽天がドイツの防衛スタートアップ企業と提携し、攻撃型ドローンを陸上自衛隊に提案するというものです。
米中露の3大国において専制的なリーダーが出現し、力による現状変更が頻繁に行われる中、アメリカの核の傘の元、経済だけに傾注していたら良い時代は終わったのだということを実感します。しかし、防衛や軍備強化の話題が一面トップではなく「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」の記事が欲しいなと思います。
作家で評論家でもある保坂正康氏は多くの政治家や経済人、文化人との交流を通して、軽々に戦争を語ったり、戦争を煽りながら自らの立場や信条を強めたりしようとするものは、真の保守と呼ぶに値しないと述べています。(『真の保守とは何か』文春新書)
保守主義の思想は、フランス革命に批判的なイギリスの政治思想家エドモンド・バークが急進的な体制改革を否とし、伝統や文化を重んじながら状況の変化に応じて漸進的に社会改革を行うべきだとの主張をしたのに始まるといわれています。
何をもって伝統、文化あるいは社会秩序と考えるのかという問題があります。欧米のみならず日本においても国家主義的右派の台頭を見ることができますが、彼らは明治維新以降太平洋戦争終結時までの状況をもって伝統や文化と考えているのではないかと思える節があります。日本の長い歴史の中ではわずか80年ほどの期間です。伝統や文化というものはそんな短い期間のものであるはずがありません。このような混迷の時代こそ、歴史を学び、歴史に学ぶことが必要だと思います。







