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好文木(校長ブログ)
2020.10.06
コロナ後の社会と個の確立

 コロナ禍から半年以上が経ち、マスク生活にもすっかり慣れてきました。猛暑の夏は息苦しかったのですが、涼しくなってきたので少し楽になりました。
 6月9日付の好文木「コロナ後の社会」で企業における雇用・採用・評価システムの変化について述べましたが、大手企業を中心にリモートワークが定着の兆しを見せています。
そして、日本型雇用の特色であった業務内容範囲を明確に決めずジョブローテーションがつきもののメンバーシップ型から、あらかじめ仕事の内容や報酬を明確に取り決めるジョブ型への移行も検討が進んでいます。日経ビジネスによれば、8月中旬に実施した独自調査において、ジョブ型賛成が半数、75%が在宅継続を望んでいるとの結果が出ています。
 ジョブ型のリモートワークには、IT機器を使いこなすことはもちろん、業務内容に応じた専門知識と技術が必要となります。また、非接触、非対面での高いコミュニケーション能力も要求されるでしょう。リモートでの効率と生産性の向上も求められます。働く個人にとっては、通勤地獄、無駄な長時間会議、アフター5の付き合いから解放されるというメリットを享受できる一方で、かなりの自律が求められることとなります。
 私が歩んできた社会は、よく言えば、みなが同じ価値観、しかしその実は同調圧力による共通認識、常識の形成がなされた社会だったのかもしれません。それを特に疑問に思わず歩んできました。それだけ凡人であったということでしょう。ホリエモンこと堀江貴文氏は『すべての教育は洗脳である』(光文社新書)の中で、学校は国家に従順な国民を作る養成機関であるとし、IT化の進んだ世界では国家は虚構の共同体であり、義務教育で学ぶ常識は害悪であると断じています。これは一見暴論とも思えるのですが、ブラック校則や体罰など納得と共感が得られない事象が生まれる素地があることなど考えると、必ずしも一蹴できるものではありません。
 IT化の進展とコロナが相まって、今までの常識が崩れようとしています。しかし、過去の常識、同調圧力から解放されたのちに待っていたのが、IT化による新たな同調圧力が形成される社会であってはならず、多様な選択が可能な社会が望ましいと思います。そして、そのような社会にあっては、個の確立、本校がスローガンとする「個性創造」(基礎・基本をしっかりと身に付けたうえで花開く独創性)が益々重要となることは間違いありません。教育現場にある我々が先ず教育システムにおける固定観念から自由になり、本当に生徒の自律と自立を促進する教育に替えてゆかねばならないと考えます。

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