好文木(校長ブログ)
2025.07.01
3年生とのランチタイム

 先週、昼食を3年生6人と一緒に校長室で食べました。みんなはお弁当を持参、私はレストランからカレーとサラダを買ってきました。数日前にレストランで会ったときに、「校長室で一緒にご飯食べたいのですがいいですか」との要望を受け了承したものです。
 一緒に写真を撮りたいので携帯を持って行ってもよいかとも聞かれましたので、これも了承しました。ルールでは携帯は登校したら電源を切り放課後まで使わないように鞄等にしまっておくことになっていますので、許可を求めてきたのです。
 進路のことなど楽しく会話をしながら昼食を終え、みんなそれぞれ携帯を出して写真撮影に入りました。校長室と職員室は繋がっており、いつもドアを開けています。生徒たちが校長室に来ているのを職員室にいる先生たちは見ています。写真を撮りだすと一部の教員がざわつく状況が感じられました。生徒たちもそれを察して不安そうになったので、「大丈夫」と私は言いました。「授業の邪魔になる携帯の使い方はNGだけど、今はみんなとの楽しい昼食タイムなので、ここで写真を撮っても授業の妨げにはならない。誰にも迷惑はかけないよね。だから僕が許可したんだよ」と。
 先日のNHK「新プロジェクトX」では、ラグビーワールドカップ日本招致の経緯が語られていました。決勝リーグに残れない日本にワールドカップを招致することは難しく、日本チームの強靭化が課題でした。元日本代表監督の平尾誠二氏はそれぞれ決められ役割通りにプレイしていく日本方式を踏襲していては何時まで経っても勝てない。想定外の事態に対応が出来ない。欧米流の選手の個性を活かして主体的に動きながらチーム力を高める方式に変えるべきだと考えました。しかし、当初この考えがなかなか受け入れられず苦戦を強いられました。私自身、一度、平尾さんの講演をじかに聴いたことがあります。その時も同じようなことをおっしゃっていました。従来の根性論の精神では日本のスポーツは強くならない、自ら楽しみながら考えて先を読んだプレイができる選手を育てないといけないと。
 テレビを見ながらこの話を思い出しました。そして学校の有り様を思いました。決められたことを状況にかかわらず唯々諾々とそれに従う癖がつくと自分の頭で考えて適切な行動がとれなくなる。そんな教育では「本当に生徒のためになる」とは言えないと。

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