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好文木(校長ブログ)
2020.06.09
コロナ後の社会

 6月から学校が再開され、社会も随分と落ち着き経済活動も徐々に活発になってきました。コロナ前とコロナ後を比較した時、キーワードはPhysical Distance(物理的距離)、即ち、人と人との物理的な距離を2m以上とるという考え方です。Social Distance(社会的距離)という言葉の方が広く知れ渡っていますが、「社会的距離」という言葉からは、人とのつながりが減少し社会的な孤立を招く恐れがあるとして、最近ではPhysical Distanceという言い方に替わってきています。
 そこで注目されたのがICT(情報コミュニケーション技術)です。企業では出社のリスク回避のため、リモートワークが推奨されました。会議はZoomなどを使って行われました。学校でも、オンデマンドの動画配信やオンライン授業などが進みました。
 コロナ禍という非常時に、ICTが役に立つことが実証され、社会の様々な分野においてICT化の動きが加速されると思います。文科省は昨年、GIGA(Global and Innovation Gateway for All)スクール構想を発表し、児童・生徒一人一台の端末と高速大容量の通信ネットワーク整備により個別最適化された学びの実現を図ろうとしていますが、この計画も前倒しが確実です。本校においてもICT化を促進するため若手教員による“e-スタディ推進チーム”を立ち上げました。
 企業においては雇用・採用・評価のシステムを変える動きが出てきました。従来、日本は新卒一括採用が基本で、終身雇用を前提とした企業内研修により、複数の部署で仕事を経験し、年功序列賃金の下でジェネラリストを育成するメンバーシップ型です。一方、欧米は、仕事の内容を細かく規定し、その内容に適した人材を通年採用し、成果主義で給与を決めるジョブ型です。
 コロナ禍を機に、在宅勤務を念頭に置いた雇用制度を創設し、成果主義の人事評価制度に本格的に移行を目指す動きが起きています。業種によってはすべての社員が全国の自宅で勤務可能というスタイルも出てきます。毎朝、満員電車に揺られ長時間かけて都心のオフィスに通勤するというサラリーマンの一般的な姿が大きく変わる可能性があります。
 感染リスクを避ける取り組みとして実施されたリモートワーク、リモート授業は、オフィスや学校へ移動する必要がなく、時間と費用そして労力の節約となります。しかし、ちょっとしたことを質問したりアドバイスをもらったりすることが出来ず、ストレスが溜まる人も出てきます。物理的な距離を離すことは合理的であったとしても、人と人との円滑なコミュニケーションの確保が課題となるでしょう。
 コロナ後のICT化によってもたらされる変化に対応するには、意欲と自主性が求められ、社会はより競争的なものとなるのではないかと思います。

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