2020.05.13
学校再開を待ちながら

 日ごとに感染者、死亡者が減少してきており、緊急事態宣言の解除も視野に入ってきました。しかし、一足先に経済活動再開を果たした韓国やドイツでは、早くも感染者が増加し始めています。気を緩めると元の木阿弥となる証であり、日本も例外ではないでしょう。こう考えると、緊急事態宣言解除後の生活が、コロナ前の日常に戻るにはそれ相応の時間がかかると予測されます。
 それを見越して、既に新型コロナウイルス感染症専門家会議が「新しい生活様式」を発表しています。手洗いの励行やマスク使用はわかるとして、食事は対面を避けて横並びでしゃべらず静かに食べる、身体的距離は2メートル以上離す、名刺交換は手渡しではなくオンラインで、買い物は通販、電子決済、筋トレやヨガは自宅で動画活用等々を実践するとなると、これはかなりきついなというのが偽らざる感想です。
 人と人との接触を極力避けることが感染防止になるのですから、感染症専門家会議からこのような提案が出るのは理解できます。しかし、この様式を長期間続けるとなれば、経済の回復は低調なものとなり、心理的閉塞感も続くのではないかと懸念します。
 何より、学校生活がどうなるかが気になります。本校は、5月31日までの休校、6月1日から授業開始を前提に、4月、5月で失われた授業を、7月、8月で取り戻す予定で考えていますが、現在出されている指針通りの実施となると、体育や音楽の授業内容はかなり制限されます。また、35~40人の一クラスでの授業が出来ません。今朝の朝日新聞は、フランス、ドイツ、中国、韓国など海外でも学校再開に同じような問題と悩みを抱えていることを伝えています。
 本校は、4月23日に急遽、課題学習補完のための動画配信を行うことを決め、各教科に動画作成を依頼しました。教員は意欲的に取り組み5月2日夕方、第一回目の配信が出来ました。その後もみな試行錯誤しながらも動画作成に取り組み、順次新しい動画の配信が行われています。
 Zoomを使っての双方向授業を試みている教員もいます。Zoomは双方向同時なので魅力的なのですが、家に居ながら教室にいるのと同等の全員参加型の授業となると、スマホでは画面が小さくパソコンが必要になります。また、Zoom授業で生徒の集中力が持続する時間や一人一人の様子を把握するのが可能な人数はどうなのかなど、通信環境以外にもまだまだ検討することはたくさんありますが、これを機に、通常授業における活用を含め、本校の実情に合った形でのICT化を進めたいと考えています。
 9月入学、新学期について、私は賛成です。このままでは、おそらく、1学期は本格的な授業はできないと思います。そのうえ秋から冬にかけて第2波が来たら、また休校になる可能性があります。その影響は3月卒業、進級の場合、益々大きくなります。また、毎年、風邪やインフルエンザの影響を心配せねばならぬ冬場の入学試験は例年に増して危ぶまれるところです。
 9月入学がグローバルスタンダードであるということは言を俟ちません。「平常に戻ってからゆっくり検討すべきだ」との論については、現状維持と既得権益を離したがらないのが人情で、ゆっくり時間をかけての改革などできるものではありません。就職についても新卒一括採用が崩れつつあるのですから、通年採用を進めればよいと思います。また、来年度小学校入学を9月にすれば、義務教育のスタートが7歳5カ月となり世界的にも異例の遅さとの意見もあるようですが、それよりも受験を控えた中学3年生や高校3年生が、やるべきこと、やれることが出来ないままで進路を決めねばならないことを回避すべきだと思います。変更に伴って生じる保護者の経済的負担等はすべて国が面倒を見ると腹をくくって頂きたいと思います。英語4技能の民間試験導入や記述式問題の採点などの上滑りで短絡的な思考に瀬戸際でストップをかけられた萩生田文科相の英断を、今こそ再び期待するところです。

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