2020.07.10
相次ぐコロナ破綻に思う

 それにしてもこの雨、いつ止むのでしょう。もうほぼ1週間降り続けています。天気予報によれば、まだ1週間続くそうです。被災地の方々の心中察するに余りあります。
 さて、昨日の日経新聞がブルックス・ブラザーズの破綻を伝えていました。コロナの影響で多くの店を閉めたことと、昨今のIT産業に代表されるカジュアル化の波に抗しきれなかったことが原因のようです。
 ブルックス・ブラザーズはアメリカの創業200年を超える老舗で、ビジネススーツやネクタイのブランドとして世界的に知られています。1890年代にはじめてボタンダウンのカラーシャツを販売し、一時はニューヨークの金融街ウォールストリートのビジネスマンのキーアイテムとなっていました。
 私も40年前、就活時に、東京青山にあるお店で一番安い紺のスーツを買い、それを着て会社訪問をしました。私の長いスーツ人生の最初の相手がブルックス・ブラザーズでした。商社入社後もこのスーツを袖口やズボンのすそが擦り切れるまで愛用していました。取引先のアメリカ企業日本法人の部長もブルックス・ブラザーズ愛用者で、仕事の合間にアメリカ流のビジネスマンのお洒落につきご高説を賜ったことを懐かしく思い出します。
 日本では老舗のレナウンが破綻しました。レナウンのCMソングは当時一世を風靡しました。すでに陰りが見えていましたが、百貨店ルートに大きく依存していたことが致命傷となったようです。また、今朝ポストを開けますと、時々利用していた心斎橋のアパレルショップから閉店セールの案内が届いていました。これもおそらくコロナの影響だろうと思います。人出が減り、消費意欲も減退しましたから、小売業は厳しいです。栄枯盛衰は世の常とはいえ、自分の馴染みのある会社やお店が次々になくなるのは寂しいです。
 コロナ後の世界は一変すると言われますが、私は、変わるでしょうが一変まではしないのではないかと思います。ワクチンが実用化されれば、かなりの部分は元に戻るのではないかと。なぜなら、コロナ対策として考えられている「新しい日常」は、Social Distance(社会的距離)をとることを基本としていますが、これは人間生活において極めて不自然で不愉快なことが多く、人間の習性からすると相当無理を強いることになるからです。だからといって、密を避け距離をとることが不必要だと言いたいのではありません。パンデミックを抑制するためには不愉快でもやらねばならない必要な対策だと思います。
 しかし、古代ギリシャ以来、ペストやインフルエンザなど感染症が蔓延した時は、一時的に隔離政策がとられましたが、パンデミックが過ぎ去ると、人々の生活は元に戻りました。現代は、コンピューターやAIの進歩が目覚ましく、無駄を省き効率化が進みます。今までのような広いオフィスは要らなくなるでしょうし、Zoomを使った会議も増えるでしょう。しかし、すべての企業が全社員をリモートワークにはできませんし、教育機関もすべてオンライン教育とはまいりません。人は人と生きるもので、触れ合いがなければ生きられません。コンピューターの画面を通してかなりのことは出来ると思いますが、人と人とが直接会って話すことにはかないません。ですから、IT化が進めば進むほど、ヒューマン・コミュニケーションの質の向上が求められ、その価値が高まるだろうと思います。そこに新たな商機が生まれるのではないでしょうか。

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