好文木(校長ブログ)
2021.06.16
オリンピック考

 今朝早く、大阪国際会議場グランキューブで行われている自衛隊による新型コロナワクチン接種に行って来ました。一週間前にウェブ予約をしましたが、空いており直ぐに取れました。今日からは18歳から64歳までの予約を受け付けるらしいので、タイミングが良かったと思いました。8時からの接種でしたので、7時半にビルの入り口に行きますと、数十人が並んでいましたが、さすが自衛隊、接種まで非常にスムースな運びで、8時半には会議場を後にしました。2回目は1ヶ月後です。
 接種が終わると少しホッとしました。ようやく有効な防御策を体内に半分築けた気分です。しかし、ワクチンに対する考え方は人により様々です。若い人の中には副作用を懸念して接種しない人も一定数いることも理解できます。また、打ちたくても打てない人もいます。それぞれの考え方や立場を尊重することが大事です。
 外堀が埋まりつつあったオリンピックですが、どうやら開催は揺るがないようです。専門家からは懸念する意見が出されています。尤もそれが杞憂に終わる可能性もありますが、私なら今までかけた費用を考慮しても、万が一の時の更なる人的、物的損失を考えて、中止を選択していたと思います。政府は大きな賭けに出たなと思います。
 以前からオリンピックの商業化には批判がありました。コロナ禍での開催ということで、オリンピックの意義が改めて問われています。「世界の平和の祭典」というのは、世界各地での紛争や専制を見ると、実情にそぐわないでしょう。一方、スポーツによる感動が人々に勇気と希望を与えてくれることは、どんな時代においても不変です。今回、オリンピックを目指して頑張っている各国選手には激励と称賛の拍手を送りたいと思います。しかし、これはオリンピックでなければ実現しえないものかどうか。今回は経済的損失回避の理由から開催せざるを得ないというのが実際のところではないでしょうか。本来の目的から離れてしまったオリンピックそのもの自体を見直すべき時期に来たのではないかと思います。東京オリンピックの開催において専門家のリスクシナリオが杞憂とならず、残念ながら、現実のものとなったならば、もちろんそうならないことを望みますが、見直し機運はさらに高まるだろうと思います。

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