好文木(校長ブログ)
2021.07.08
校長特別講座

 昨日、特進コースの1年生に校長特別講座として、話をする機会に恵まれました。かつて特進コースが出来た当初は、1年生に週1回「パーソナルファイナンス講座」として、のちには「やさしい経済学」と改題し、特別講座を持たせてもらっていました。
 その目的は世の中の仕組みを学び、生き方を考えて、受験へのモチベーションをアップしてもらおうというものでした。1年生の間だけでしたが、週1回顔を合わせていますとお互い気心が知れてきます。授業についての注文や進路の相談にくる生徒も沢山いました。この講座での勉強により、経済学部に進んだ生徒もいました。一定の意味はあったと思っています。しかし、貴重な担任の時間をもらうことでもあり、そろそろでしゃばるのはやめようと、一昨年度の卒業生である10期生をもって終了としました。
 ところが、ある時、担任から「クラスのモチベーションが上がらないので、一度お話に来てもらえませんか」との要望を受けて行ったのをきっかけに、担任に時間をもらって、年に1回は校長特別講座を実施することにしています。
 さて、昨日は、写真付きのパワーポイントを作り講座に臨みました。前半は私の自己紹介を兼ねて、受験での経験や商社勤務、中小企業経営を経て本校の校長になった経緯を話し、後半は、ドラゴン桜の名言も引用しながら、受験勉強の効用の説明に時間を費やしました。最後に私の推薦図書10冊を紹介しました。50分ではとても言い尽くせるものではないのですが、ポイントは伝えられたのではないかと思います。
 前日、パワーポイントに使う自分の写真を選びながら、その時々の苦しみや喜びがよみがえり、往時を懐かしむひと時を得ました。話には笑いや和みも要りますので、幼稚園の演劇で浦島太郎の亀に扮した姿や合格印を押された番号が94(苦死)の大学受験票の写真も取り入れましたが、やはりそこでは笑いが起こりました。人に誇れるような大した人生を歩んできたわけではありませんが、少なくとも生徒たちよりは長く生きている分、多くの経験を積んでいます。その実体験に基づく思いを語ることで、少しでも勇気と希望を与えられれば幸いだと思っています。

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