16日の冬の地歴探索塾で大阪府庁を訪問しました。建物の見学と来年の万博の案内を聴いた後、府議会を傍聴しました。その時の知事はダークスーツに赤いネクタイをきりりと締めて壇上に座っておられました。
大阪府の吉村洋文知事は「ノースーツ」宣言を出し、12月9日からは通年の軽装化を打ち出しました。「清潔感があれば良く、ノンストレスで働いてほしい」との趣旨です。例を示し、ノーネクタイ、ポロシャツ、タートルネックはOK、タンクトップ、短パン、極端に短いスカートはNGとなっています。温暖化の影響で酷暑が毎年のこととなり、春と秋がほとんどなくなり、四季の国から二季の国へと変貌しつつある中、軽装化の波は全国に広がりつつあるようです。確かに軽装化だと肩も凝らず楽ですが、それではオンとオフの切り替えがつかないと思うのはスーツ人生に慣れきっている昭和世代の性でしょうか。
本校は制服着用を義務付けていますが、夏場はノーリボン、ノーネクタイでもOK、また今年から冬の防寒着は制定品がなくなり、紺か黒の無地ならOKとして、やはり例を示しています。世間では軽装化、カジュアル化が進んでいるのに学校が制服を義務付けているのはおかしいようにも見えますが、生徒や保護者の立場から制服廃止の声は上がりません。かつては画一的で没個性を強要するとして制服に反対する時代もあったようですが、現在は制服自体がおしゃれで高機能になってきており、汗や汚れにも強く耐久性もあります。3年間毎日着れるのですから(夏服と冬服はあるので半年間となりますが)。特に女子校では制服が学校選択の決め手の一つにすらなっています。制服に対するイメージが「強制」から「おしゃれ」に変わっているのです。
軽装化にはまだ抵抗がありますが、私も最近はスーツではなくブレザーを着用する日が増えました。きっかけは夏の酷暑でした。ノーネクタイだとスーツよりブレザーのほうがしっくりきます。その流れで冬もブレザーにネクタイをしています。スーツのほうがびしっと決まりますが、そのぶん柔らか味に欠けます。年齢や生徒に対応することを考えるとそろそろよりソフト感を出したほうが良いのではと思っています。今年は夏も冬もクローゼットに眠ったままのスーツが多くなっています。