好文木(校長ブログ)
2021.05.15
学校にもワクチン接種を!

 連日、ワクチン接種のトラブルが話題になっていますが、とにかく接種のスピードを上げていただきたいものです。ワクチン接種が進んで集団免疫が出来なければ、コロナの収束が覚束ないことは、この1年の経験で十分わかったはずです。にもかかわらず、効果の乏しい「まん延防止等重点措置」や今となってはアナウンス効果が薄れた「緊急事態宣言」を出すか出さないかで延々議論している日本という国は誠におめでたいと言わざるを得ません。日本ではロックダウン(都市封鎖)を命じ、違反者に罰則を科すとともに休業補償を行うための法整備ができていません。私権制限に敏感になり過ぎているように思います。そこで自粛と協力金に頼らざるを得ませんが、「生活必需品のみ営業可」や「不要不急の外出自粛」といった曖昧な指示になり、各所で不満が募ります。
 いまと比べると格段に感染者が少なかった昨年、学校は一斉休校になりました。休校は、学力面でも精神衛生面でも児童・生徒に決して良い影響を与えないことは、これまたこの1年で実証済みですから、極力避けるべきだと思います。
 コロナ感染が心配だから休校にしてオンライン授業をという意見もありますが、そう簡単な話ではありません。「1人1台のタブレット端末やノートパソコンの配布が出来たので、オンライン授業ができる」と考えた大阪市長は、大阪市の公立小中学校において、原則オンライン授業を打ち上げましたが、無理だとわかり、市教委がまとめたオンライン授業、登校して給食、授業の組み合わせ方式に変更されました。しかし、これがまた極めて中途半端であるため、混乱を招き批判が高まっています。
 マスコミ報道にも問題があると思います。ごく一部の先進的な学校でのオンライン授業を紹介し、パソコンさえ行き渡ればどこでも誰でも学校で受けるのと同等のオンライン授業ができるかのようなイメージを持たせてしまっているのではないでしょうか。パソコン環境が整備されたとしても、教室で行う授業を家庭にライブ配信して1日6時間の授業がきちんとこなせるとは思えません。教員も技術に精通しているものばかりではありません。配信中にトラブルが起きることもあります。生徒もパソコンの画面を見続けることにどこまで耐えられるでしょうか。
 しかしながら、感染者は昨年とは異なり大幅に増えており、教員が陽性となり、休校となる学校も出ています。また、部活動でのクラスター報道も後を絶ちません。変異株は若年層の感染者を増やし重篤化も見られると言われています。このような状況下で学校を休業にしないためには、教職員や児童・生徒へのワクチン接種を進めるべきではないでしょうか。高齢者から順番にやるだけでは感染者の減少スピードは速まらないと思います。柔軟かつ迅速な対応をお願いしたいものです。

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