好文木(校長ブログ)
2026.05.27
早期化する就活、企業に悪影響も

 日経新聞の採用計画調査で、2026年春入社の採用活動における早期化や長期化の影響を聞いたところ、悪影響があったと答えた企業が6割を超えています。(2026.5.27)

 「自社理解を深めてもらえた」というメリットがあった反面、「内定辞退防止の負担が大きくなった」そうです。採用にかかわる人件費や広告費の増加も指摘されています。政府は新卒採用の選考活動開始時期を卒業年度の6月1日以降が望ましいとしているのですが、前年度の10月~12月が最も多く、かなり早い時期からの就活に企業も疲労感が増しているようです。

 就活は大学3年の夏ごろから始まっているのが実態なので、かなりの長丁場となっており、学生も大変だなと思います。私が就職活動をした1980年頃は、大学4年生の夏頃に先輩訪問を開始しましたが、正式には10月1日解禁でした。従って丸々1年早まっているということになります。学生を抱える大学側は勉強に身が入らないとして早期活動には否定的でした。しかし、外資系に優秀な学生を取られだして焦った企業が前倒しにしてきたといわれています。

 まだ新卒一括採用が主流ですが、欧米的考え方やAIの進歩により、職務内容を明確化し、仕事に人をつけるジョブ型採用が脚光を浴び、定期異動が基本で人に仕事をつけるメンバーシップ型採用から切り替える企業も出てきました。学生もまたキャリア教育の成果(?)か、ジョブ型思考が増えていますが、入社後のメンバーシップ型とのミスマッチで早期に辞める人も相変わらず減りません。退職代行が大流行しています。

 新卒一括採用で、実務経験のない学生を入社後いろいろな仕事を経験させ一人前に育ててその企業の社風に染めるというのが従来の日本型人事でした。これが今少しずつ変わろうとしています。中途採用なら、その道での経験者が採用でき、ジョブ型採用は可能です。新卒一括採用でジョブ型採用となると、入社後の教育が必要になります。また未経験者ですから、やってみたら合わなかったという場合も出てくるでしょうから、これはあまり効率的ではないと思います。当面は、新卒一括採用でメンバーシップ型を採用し、中途採用でジョブ型を採用するという二本立てで徐々にジョブ型の通年採用という欧米型に変わるのではないでしょうか。  

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