昨日、地歴探索塾に同行しました。これは社会科の教員が発案し、希望者を募って夏と冬の年2回実施している史跡などを訪ね歴史に学ぶ行事です。今回で19回目となります。今回は生徒16人、教員4名総勢20名で造幣局と藤田美術館に行ってきました。
今話題の新紙幣は国立印刷局でつくられ、造幣局では1円玉から500円までのコインや勲章や記念メダルなどを製造しています。工場をガラス越しに見学させていただきましたが、自動化が進み人が少ないのには驚かされました。また、キャッシュレス化の進展もあり、バブル期を頂点にコインの製造は減っており、現在1円と10円は販売用のコインセットのためにのみ造られているそうです。
藤田美術館では詩、土、紫の3つのテーマで展示されている三十六歌仙図屏風、曜変天目茶碗(国宝)、紫式部日記絵詞(国宝)などを鑑賞しました。藤田美術館はモダンなガラス張りのエントランス部分と古い蔵の扉を開けて入る展示スペースとのコントラストが斬新です。高野山高臺院から移設され庭に鎮座する多宝塔は大実業家で数寄人の藤田伝三郎の栄華を今に伝えます。エントランスではお茶とお団子のセットを堪能できますが、ここはキャッシュレスで現金が使用できないようになっています。ここにもキャッシュレス化の波が来ているのかと改めて感じました。
酷暑の中の探索術でしたが、造幣局と藤田美術館の中は快適で、みんな移動の徒歩時のみ日傘でじりじりした太陽を避けていました。炎天下を長距離歩くこともなく良い選択だったと思います。特に、藤田美術館では美術品の鑑賞後、涼しいエントランスホールの広い和室や木のテーブルで三々五々ゆっくりとお茶とお団子を楽しむことが出来ました。
探索塾では移動中や昼食時に生徒と話をすることができ、様子を知ることができるのも楽しみの一つです。昨日は2年生の美術部の生徒が多く参加しておりましたので、私学展出品作品についての話題となりました。お昼ご飯はマンガアニメコースの3年生で弓道部の2人と一緒にとりながら進路の話を聞きました。彼女たちは初めて参加したのですが、満足気で、早くも冬の探索塾に期待を寄せていました。