いつものことながら、今日か明日かと待っていた梅雨が明けました。足元がずくずくになりながら通勤せずともよいのは助かりますが、連日の35度の酷暑には閉口します。
アメリカ大統領選、81歳という高齢と度重なる健康不安により民主党内からも日増しに退陣要求が強くなっていたバイデン大統領が選挙戦から撤退する意向を明らかにしました。後任にはハリス副大統領を推薦しました。ついにというかようやくというか、追い詰められての決断でした。様々な思惑も絡み出処進退は一筋縄ではいかなかったようです。
出処進退の潔さということでは、第55第内閣総理大臣、石橋湛山です。熾烈な総裁選を制し僅差で自民党総裁となり内閣総理大臣の地位を得ましたが、風邪をこじらせた肺炎と脳梗塞の症状があったため首相在任期間わずか65日で退陣を表明しました。医師からは2カ月の絶対安静が必要との診断でした。予算審議という重要案件がある国会に自ら出席して答弁できないのでは無責任、自らの政治的良心に従うとして退陣しました。これには野党からも称賛の声が上がったといいます。この時、石橋首相72歳。幸い症状は軽く、政界に復帰できただけに、もう少し様子見でも良かったのではとの思いも残りますが、憲政史上に残る見事な引き際でした。
人生には「やりたいこと」と「やれること」そして「やらねばならないこと」があるといわれます。高齢になれば、「やらねばならないこと」をしっかり考えねばならなくなるのだと思います。人生100年時代と言われ、定年も70歳まで伸ばそうかという時代ですが、令和元年の日本人の平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳、健康寿命は男性72.68歳、女性75.38歳です。私も健康寿命まで一けた台になってきました。近年は梅雨明けより桜の開花が心を打つのも酷暑のせいばかりではないのだろうと思います。