好文木(校長ブログ)
2020.11.16
面接練習

 先日、いつものように朝校門に立っていると、1人の3年生が「放課後に面接練習をお願いできますか?」と言ってきたので、快く引き受けました。指定校推薦や公募推薦入試等、面接が課されており、担任や進路がその指導をします。そして、担任の勧めや本人の希望から私に面接依頼が来ることがあります。放課後校長室で待っておりますと、朝依頼に来た生徒がもう1人別の生徒と2名でやってきました。
 2人とも志望理由や自己アピールなど、すでに何人かの先生に面接練習をしてもらっているので、十分話せる内容を持っていました。ただ、質問に対して、端的に要領よく答えるという点が難しいようでした。そこで、私からの質問に対する生徒の答えを聴きながら、メモを取り、要点を纏めて話す順番を示して、それを2人の生徒に渡しました。
 志望理由について、1人の生徒は、オープンキャンパスに行った時の在校生の対応などの感想から話始めましたので、志望動機が分かり難く話が冗長に流れてしまっていました。
そこで、先ず学びたい内容、次にその理由そして他校ではなくこの学校を選んだ理由の順番で具体的にかつ簡潔に述べるようにアドバイスを致しました。
 また、自己アピールについては、2人の生徒は上手に纏めていました。達成できた具体例を挙げて、最後まであきらめず努力したことを長所としていました。また、短所についてもその補い方に言及していたのは非常に良かったと思います。
 たまに、長所として、「リーダーシップがある」、「協調性がある」などを挙げる人がいるのですが、リーダーシップがあるのか協調性があるのかはその人の行動から他人が判断するものですから、本人が言うと自信過剰に見られます。教員採用時の自己PRでもどこからそれほどの自信が出てくるのだろうと思える人もいます。これは逆に物事の本質が判っていない証になります。
 面接では、姿勢や言葉使い、論理的な話し方が大事なことは言うまでもありませんが、あまり型にとらわれ過ぎると、自分の良さを出せなくなります。生徒はどうしても教科書的な答えをしなければいけないと思いがちですが、相手も取り繕いは容易に見破ります。日頃からスピーチの練習を行っておれば、自然体でしゃべることが出来るようになります。

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