2019.04.05
平成31年度入学式式辞 ~「挫折力」をつける~

 新入生の皆さん、入学おめでとうございます。保護者の皆様にも心からお祝いを申し上げます。
 みなさんの中には、今日のこの日を待ちわびていた人もいれば、好文が第一志望ではなかったので、少し意気消沈している人もいることと思います。
 しかし、私たちはどちらの人にとっても入学してよかったと思える学校生活が送れるよう、精一杯サポートしていきますので、しっかりと付いてきてください。
 私は12年前に本校の校長に就任した時に、「やればできるは魔法のことば、自分サイズの未来を拓く、チャンスメーカー好文学園」というキャッチフレーズを作りました。本館玄関を入ったところに掲げられています。様々な思いを抱いて入学してくる生徒達が、過去にこだわることなく未来に目を向け、チャンスを捉えて努力することを通じて、自分に適した道を見つけて、満足ゆく進路を確保して卒業していってほしい。そして私たち教員もまた、生徒とかかわる中で日々是新たな気付きを得て成長してゆく学校でありたいとの願いを込めたものです。
 私自身を振り返ってみると、受験や仕事で沢山の失敗や挫折を経験してきました。万事休すと思える危機にも直面しました。
 しかし、失敗や挫折を乗り越えようと努力すると必ず助けてくれる人が現れます。そして、失敗や挫折を乗り越えるたびに自信が付きます。この経験が積み重なると、危機に直面した時、持てる知識と知恵を総動員して立ち向かう勇気が湧いてきます。
 これを私は「挫折力」と呼んでいます。不確実性の時代を生き抜くためにはこの「挫折力」を養うことが大事だと思います。
ですから、みなさんも小さな失敗はどんどん経験したほうがいいのです。失敗しなければ成功もしません。小さな失敗を経験しておけば、致命的な大きな失敗を避けることもできます。要は失敗から学ぶことが必要なのです。
 失敗し挫折を味わうと人は内向きになるものです。一時の感情としては致し方はありません。しかし、ある程度落ち込めば、少し冷静になって失敗の原因を分析し、今後同じ失敗を犯さない方法を考えることが大事です。これが失敗から学ぶということです。
 先生たちはみなさんを精一杯応援します。しかし、やるのはあなた方自身です。高校は中学とは異なり社会人への準備期間です。18歳になれば選挙権も与えられます。自分の頭で考えて行動して下さい。責任を他者に転嫁するのではなく、自らが学ぶ姿勢と変わる勇気を持ってください。そうでなければ成果を上げることはできません。
 昨今はSNSでのトラブルが絶えません。「繋がり」や「絆」を大切にしようという社会の風潮が少し強すぎるのではないかと思います。
 「繋がり」も「絆」も先ず、確固たる「個」というもの「自分」があり、お互いがお互いの「個」を尊重する基盤があって初めて機能するものだと思います。
「個」を造るためには本を読んだり物事をじっくりと考えたりする習慣を身につけることが大事です。
 それなくして「繋がり」や「絆」をむやみに求めると、お互いが傷つき苦痛を感じることになりかねません。「絆」という字には馬や牛などをつないでおく綱の意味もあり、「絆」を求めるあまり、自由を束縛されては元も子もありません。
 友達がたくさんいることが良くて、一人でいるのは良くないというような価値観からも解放されるべきだと思います。
 校長室は常にオープンにしています。友人関係の悩み、家庭の問題、進路のことなど多種多様な話を聴いています。遠慮せず、いつでも遊びに来てください。
 校長室で悩みを聴いたり相談に乗ったりした生徒の多くが、今年も希望をかなえて卒業していきました。みなさんにも是非、先輩の後に続いてほしいと思います。
 みなさんが3年間の好文学園での学校生活を通して、「挫折力」を身に着けて笑顔で卒業できますことを心から祈念して、私の式辞といたします。

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