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好文木(校長ブログ)
2021.08.05
酷暑は読書で

 1964年の東京オリンピックは10月10日に開会式が行われました。体育の日は、それを記念し、1966年に「スポーツに親しみ、健康な心身を培う日」として制定された国民の祝日です。私の小学校時代の運動会は10月でした。朝夕は少し肌寒いので、体操服の上にカーディガンを羽織って登校したのを思い出します。
 今日の気温、ワインの産地、山梨県勝沼市では40度の予想で、体温を超える命に係わるほどの危険な暑さになると注意が呼びかけられています。明日からの夏休み、部屋を涼しくして、読書に努めます。
 もうすぐ8月15日がやってきます。「終戦の日」であることを知らない若者も多くなっているでしょう。「昭和も遠くなりにけり」です。私は歴史に興味があり、戦争に関するノンフィクションや小説、評論など何冊か読んできました。
 アメリカの歴史学者、ジョン・ダワーの『敗北を抱きしめて』、立花隆『天皇と東大』、半藤一利『昭和史』、井伏鱒二『黒い雨』、梯久美子『散るぞ悲しき』、加藤陽子『それでも日本人は「戦争」を選んだ』等など、その中で特に興味を引いたのは、堤堯の『昭和の三傑』です。GHQに押し付けられたと思っていた憲法9条が、実は将来二度と戦争に巻き込まれないようにしたいとの当時の為政者の知恵の産物であったとは、目からうろこでした。
 私にとっての読書の楽しみは、新しい事実を知ることだけではなく、その物語や時代の主人公、登場人物に自分を置き換えて、自分ならどう考えどう行動するかを想像するところにあります。そして時には、主人公や作者の言葉に痛く共感し納得することもあります。
 最近読んだ池波正太郎『旅路』は、夫の仇を追い求める妻の数奇な運命を描いた時代小説ですが、なかなか含蓄のある言葉に出会えました。

 ・「人の世などというものは、それぞれの人の勘違いによって成り立っているようなもの」
 ・「親と子の間柄でも、肉親どうしでも、人と人が真に理解し合うことは不可能であり、まして他人
   どうしが、あれこれと互いに思いをめぐらしたところで、それがぴたりと的中していることは、
   ほとんどないと言ってよい」
 ・「人間は外見のみでは、全くわからない。何か異変が起こった時こそ、自分でも気づかなかった
   本性が現れてくる」

 どうです? 納得できるでしょう。また、こう思えば面倒な人間関係に悩む我々も少しは気が楽になるというものではありませんか。

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