先日、15年前の卒業生が3人担任を訪ねてやってきました。正確には卒業生1人と中退者2人です。レストランで食事を終えて、職員室に戻ってきたら、担任と話している3人にばったりと出会いました。一瞬、「誰だっけ?」と思いましたが、担任が「例のクラスの連中です」と言ったのですぐにわかりました。
「やあ校長先生、先生も変わりませんね。先生は新入りやったから同期やね」との挨拶には思わず吹き出しそうになりました。担任は「校長先生に新入りってなんちゅうことをいうねん」と言っていましたが、私は「新入りって、なんか牢名主に言われているみたいやな」と返しました。
昼休みには担任と昼食をとりながら話をし、そのあと担任が授業に行ったので校長室に来て話しました。15年前というと、まだまだ元気な生徒が多かった時代で、このクラスは特に自由奔放な生徒たちが集まっていました。当時は身だしなみなどの生徒指導を厳しく行っていた時で、私も陣頭指揮を執っていました。なので「新入り」の校長ながらこの子たちには印象に残っていたのでしょう。「白い靴下を紺に変えてほしいといったのは私やったよね」と誇らしげに言っていました。3人とも今では33歳、結婚し仕事と子育てに頑張っています。「母は強し」と言いますが、世間を知り賢くもなったなと思いました。一人は息子を小学校高学年から塾に通わせ塾代がかなりかかると言っていました。もう一人は内申に好影響だからと、生徒会活動をやらせようと思うと。また自らもPTAの役員をしている子もいました。15年前の彼女たちからは想像もできぬものでした。その昔流行ったハム会社のCMに、「わんぱくでもいい。逞しく育ってほしい」というのがありましたが、彼女たちの成長を見て、まさにその通りだと思いました。
校長室には生徒たちと撮った写真を写真立てに入れて飾っています。それを見て「いいな、私たちの写真も撮ってここに飾ってくださいよ」と言いうので、一緒に写真を撮りました。そして新しい写真立てに入れて飾りました。また遊びに来てくれるのを楽しみにしています。