通常授業が再開し、部活動も始まり、生徒たちは長期間の休校中に鈍った体の調整に入っています。放課後、校内のあちらこちらで部活動の生徒の声が響き、ほぼ元通りの学校の雰囲気が返ってきました。
なんといってもコロナ前とコロナ後で一変したのは、生徒のマスク姿です。もちろん生徒のみならず教職員もマスクをつけていますが、以前は、伊達マスクをやめようと呼びかけていたのに、今はマスク着用を強制しているのですから。
従来、風邪などでマスクをしてくる場合には、黒や灰色をしてくる生徒には、白のマスクにするように指導していました。しかし、今回のコロナ禍において、マスクが手に入らなくなったので、自由になりました。ハンカチや手ぬぐいなどで自家製のマスク製作も推奨されました。テレビでは小池東京都知事のおしゃれなマスクが話題になりました。名古屋市の河村市長は面白い柄のマスクをされていました。安倍総理は未だにご自分ご推奨の布マスクをされていますが、総理のお顔には明らかに小さすぎ、大きいマスクをなさった方が見栄えは良いと思います。
今は本校でも様々なマスクをした生徒が登校しています。ただ、奇抜で「それはちょっと」というようなマスクをしてきている生徒はいません。最初は品薄で手に入らないため、とにかく何でもいいからマスクをという状況でしたが、今では「新しい日常」の中で、マスクは必需品となり、センスの良いものをというファッションの一部に変わりつつあるように思います。ユニクロのエアリズム・マスクは発売日に行列が出来ました。小顔に見えると好評のようです。
校門での毎朝の挨拶で、様々な種類や柄のマスクを見慣れると、特に違和感を覚えることはなくなりました。ブルーのマスクなどしている生徒を見ると、制服にマッチしていて白よりいいんじゃないかと思うぐらいです。
『学校の当たり前をやめた』の著者である東京都立麹町中学校元校長の工藤勇一先生は「どうでもよいことと大事なことを一緒にするな」と言われています。「マスクの色は白じゃないといけない」というのは、「どうでもいいこと」だったんじゃないかと思います。