好文木(校長ブログ)
2021.05.28
コロナ禍で改めて学校の存在理由を考えてみた

 またまた緊急事態宣言が来月20日まで延長されます。
学校については、感染対策を十分とり教育活動を進めるというのが文科省の方針です。体育大会も中止ではなく工夫をして実施するようにとのことです。「工夫」という幅を持たせていますので、学校によって対応が異なります。こうなりますと、A案、B案、どちらが正しいというものではなく、それぞれにきちんとした理由があり、学校としての考え方がしっかりとわかるものであればよいと考えます。
 勉強について言えば、今は優れたアプリなど教材に事欠きません。高校生ともなれば、やる気さえあれば自分でできます。ICT環境に恵まれなくても、参考書やプリント学習でも勉強はできます。しかし、みんなが勉強意欲満々というわけではないのも現実です。だから、学校を開かないと学力保証が出来ないということになります。
 学校における教育活動は授業だけでなく部活動や体育祭、文化祭、修学旅行など様々な行事が含まれます。学力をつけるだけではなく、共同生活の中で行動力・思いやり・協調性・忍耐力などの非認知能力を育むことが求められます。そしてこれは、できるだけ早い時期に身に付けておかねばならない能力です。その訓練は自宅で一人で勉強していては身に付けるのは難しく、学校と言うコミュニティでの訓練が必要となります。
 ICT化がこれだけ進んできて、生徒にとってもわかりやすく便利な教材が沢山開発されています。学校においても、小テストや個別指導にこのようなアプリを積極的に使えばよいと思います。教員は自前の教材を作りたがるのですが、そこに時間をかける必要はないと思います。これからの教員の仕事は、授業に加えてアプリを有効利用し生徒個々人の希望の進路を実現できる戦略を練るコーディネーターの役割を担うことだと思います。そして、特に非認知能力の育成の有無が学校の存在理由を決めることになると思います。先日、ある公立中学校を訪問し、校長先生のお話を伺う中で、この感を益々強くいたしました。

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