日経ビジネス5月24日号が「無子化社会」という特集を組んでいます。もはや少子化どころではなく、子供がいない社会の到来が迫っている現状をレポートしています。
コロナ禍で「恋愛」が止まってしまっており、この状態が続くと、少子化が急加速しかねないとしています。交際相手と出会うきっかけで多いのが、学校や職場ですが、人と人の接触を避けるためリモートワークやリモート授業になり、機会が減っています。もともと晩婚化が進んでいました上に、恋愛を面倒だと思う人も増えており、出会いの機会喪失はこれに拍車を掛けそうです。
人口減少対策総合研究所の河合雅司氏は、2021年の出生数は75万人程度になる可能性があると予測しています。国立社会保障・人口問題研究所の推計では出生数が75万人になるのは2039年でしたから、18年早送りになるわけです。学校の経営環境はさらに厳しさを増しそうです。
一昨日、行きつけのレストランで夕食をとりました時、晩婚化の一例を垣間見ることになりました。この時期ですから、隣の席とはかなりの空間がとられていました。5mぐらい先に男女2人が座っており、女性の話す声が耳に入ってきました。友人のようで、女性の方が男性の婚活の相談に乗っていました。女性は婚活のコンサルタントかアドバイザーで、男性に対して、「大体アラフォーの場合はこんな感じね」と言って、女性に対する話し方や接し方など交際のイロハをレクチャーしており、男性はメモを取りながら熱心に聴いていました。女性が「それと、○○ちゃん、もうちょっと体重も落とさないとダメね」といったときには、失礼ながら思わず吹き出しそうになってしまいました。もうしばらく二人の話を聞いていたかったのですが、食事が終わったので席を立ちました。
私たちの時代は、学校や職場などで自然に交際が始まるか、友人の紹介あるいは親戚や知り合いから持ち込まれるお見合いかでした。今は婚活パーティやマッチングアプリの利用が増えています。業者の信用チェックは欠かせませんが、相手を見つける機会は広がっています。件の男性、ちょっと自信なさそうでしたが、良いパートナーが見つかればいいなと思います。