2026.02.04
君が代
2月に入り卒業式が近づいてきました。本校の卒業式は伝統に則り、「君が代」斉唱から始まり、最後は「仰げば尊し」と「蛍の光」で締めています。
「君が代」は905年に奏上された『古今和歌集』の「詠み人知らず」で「わがきみはちよにやちよに さざれいしの いわほとなりて こけのむすまで」が本歌とされ「賀歌」、めでたい時に歌うお祝いの歌に分類されています。
約100年後、藤原公任の編纂による『和漢朗詠集』において、「わがきみ」が「君が代」となって再び登場します。「君が代は 千代に八千代に さざれ石の いわほと なりて こけのむすまで」。
平安時代、女性が愛する男性を呼ぶときに「わがきみ」と言いました。この歌はもとは、愛する人の長寿と幸せを願った愛の歌だった、そして「わがきみ」が「君が代は」に変わったとき、愛する人だけでなく目上の人や大切な人そして未来に生まれてくる私たちも想定していたのではないかと、歴史エッセイストの白駒妃登美さんは述べています。
明治時代になり国歌として謳われるようになると天皇陛下のご長寿と国家の繁栄を願う趣旨で歌われるようになりました。私は国歌斉唱と声がかかると、多くの方がそうであるように居住まいを正し厳粛な雰囲気になります。しかし、「君が代」の歴史的変遷を振り返るとより柔軟な解釈ができます。27日の卒業式では厳粛な気持ちの中にも、平安の古人の浪漫を感じながら、やさしくあたたかい気持ちで、卒業生たちの長寿と幸せを願いつつ「君が代」を歌おうと思っています。
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