今年の流行語大賞には日本初の女性首相となった高市首相の「働いて働いて」が、今年の漢字には「熊」が選ばれました。このほか流行語には「ミャクミャク」、「国宝」、「古古古米」、「トランプ関税」などの言葉が選ばれ、この一年の出来事を振り返ることができます。みなさんにとってはどういう言葉が一番印象に残ったでしょうか。
　さて、みなさんの使っている教科書は一冊に多くの項目を詰め込むので、説明が簡略化されがちです。従って、氷山の一角すなわち物事の全体のごく一部だけしか見えてきません。隠れている部分を知って初めて本質が理解できます。教科書を読んでいくだけでは本質が見えづらいのですが、時事問題に言及したり雑学を交えたりした授業がそれを助けてくれます。テストに出る出ないにかかわらず、広く深く社会を知ることが大切です。みなさんの将来の選択の幅を広げることに繋がりますので、学びに貪欲になってください。
　昨日の日経新聞に興味深い記事が載っていました。スポーツ、芸術や学問の英才教育はトップクラスでの活躍に必ずしもつながるとは限らないという分析結果をドイツの大学チームが米科学雑誌サイエンスに発表しました。各分野で共通していたのは、世界トップクラスで活躍する人の約９割が若いころには目立つ存在ではなかった。若い時目立った才能を発揮し成人しても活躍したのは１割程度だというものです。一つに特化した分野のトレーニングではいずれ伸び悩み、多様な経験こそが能力向上に役立つというのです。そうであるならば、我々凡人はなおさら幅広い勉強が必要だと改めて思いました。
　明日から15日間の冬休みに入ります。一年の疲れを癒し新たなる年に向けて英気を養ってください。そして良い年を迎えてください。