20日の二学期終業式では、8月から12月まで長丁場のオープンスクールに積極的に参加協力してくれた生徒会、部活動、コースの生徒たちに感謝の意を表するとともに、校地東側の一帯を再整備拡充することを伝えました。
憩いの広場Poco a Poco(ポコアポコ、一歩ずつ、ゆっくりゆっくりの意味)は数年前に少しでも生徒の憩える場所を増やしたいと、保護者会が資金を拠出して作ってくださったお庭ですが、A3(エーキューブ)新築により再整備が必要となっていました。そこでPoco a Pocoを「継承の庭」として再整備するとともに、正門にかけてビオトーブを配し「水と緑のゾーン」、春夏秋冬どの季節でも花が楽しめる「四季彩のゾーン」、そしてウッドデッキを設置した「いこいのゾーン」、最後に正門につながる「エントランスゾーン」と拡充をすることにいたしました。来年の卒業式までに完成予定です。
そしてもう一つ生徒たちに伝えたことがあります。それは静岡県の県立高校の先生がPTAだよりに「母校」と題して載せられた記事のことです。大阪出張時に乗った阪神電車に大勢の保育園児がにぎやかに入ってきたそうです。引率の先生はさぞかし大変だろうなと思って眺めていたところ、若い先生が窓の外を指さして「見えるやろ、先生が行ってた学校やで。先生なあ、あっこでいっぱい色んなこと習てん」と言ったところ、年配の先生が「へー○○先生は△高なんや」と訊きなおしたそうです。するとそこから「そうなんです。でね—–」と延々と若い先生の高校時代の語りが続いたそうです。静岡県から来られた先生は、「きっとその先生は素晴らしい高校時代を過ごし、母校のことが大好きなのでしょう。印象的な光景でした」と書いておられます。実はこの先生が書いておられる△校が好文学園であることを生徒たちに伝えました。
またその先生は、人間にとって所属集団が非常に重要な意味を持ち、教員は生徒が誇りを持てる学校づくりを日々目指しており、すべての卒業生に冒頭で紹介したような気持ちを持ってもらいたいが、そううまくいくとは限らないとも述べておられます。
私もまたこの先生に同感です。保育コースの卒業生なのでしょうか、静岡の先生が目にされた本校卒業生は好文学園を「こころのふるさと」と思ってくれているのかもしれません。大変うれしいことです。しかしながら、すべての生徒がこの若い先生のように思っているわけではなく、学校に対して不満を持っている生徒もいます。残念に思います。しかし、私は好文の生徒指導の3原則、ダメなものはダメというプリンシパルある指導、傾聴と共感をベースにした生徒・保護者とのコミュニケーションの深化、生徒情報の共有と迅速な対応を堅持し、ぶれない姿勢で教育に取り組むことが大切だと思っています。