好文木(校長ブログ)
2019.09.21
新校舎A3、施主検査を終えて

 新校舎A3(エーキューブ)がほぼ完成し、19日に施主検査に立ち会い全館の点検をいたしました。あとは9月30日の引き渡しを待つばかりとなりました。10月1日に竣工式を行いそのあと全校生徒にお披露目をいたします。机や椅子、備品などの引っ越し作業を経て、授業での使用開始は翌週からの予定です。
 平成20年度の本館建設に続き今回の新校舎も銀行等からの借り入れに頼ることなくすべて自己資金で賄うことが出来ました。健全財政を維持できているのも先人の努力の賜物と感謝しています。
 私立学校の収入源は保護者から頂戴する授業料と国や地方自治体からの補助金です。独自事業から収入を得ているわけではありませんので、その使用においては慎重にも慎重を期さねばなりません。
 少子化が進む中、教育内容とともに設備・施設や制服が学校選択の重要な要素となります。特に女子高においては、清潔で明るいトイレは重要です。洋式でウォシュレット付きが当たり前になっています。しかし、一流ホテルやデパートのパウダールームと見間違うほどに豪華な装飾を施す必要はないと思います。
 ホテルやデパートはお客様に対応する「おもてなし」の精神が必要となりますが、学校は教育機関ですから、生徒に対する「おもてなし」は不要です。最近、オープンスクールでデザートやグッズを前面に出して宣伝をされている学校がありますが、違和感を覚えます。
 学校が生徒をお客様扱いしては、教育はできません。消費者感覚の生徒や保護者が増えてきては自立できない勘違いした未成熟な社会人を増産することにつながります。
 A3(エーキューブ)は明るくシンプルな構造ですが、トイレや各部屋の表示に女性設計者ならではのセンスの良さを感じます。冗費を省き教育施設として必要十分な仕上がりとなったと思います。

新着記事
2024.11.19
SNS選挙
2024.11.08
湛山に学ぶ
2024.11.07
進む少子化と増える不登校
2024.10.31
スピーチの力
2024.10.23
IT先進国スウェーデンの脱デジタル化