新校舎A3(エーキューブ)が完成し、10月1日午前中、竣工式を行いました。西淀川区長、地域活動協議会会長そして地元4中学校の校長先生方もお越しくださりました。式後館内をご覧になり、災害時の避難がさらに安心なものとなったと喜んでいただけました。
午後から真新しいA3にて全校集会を行い生徒にお披露目をいたしました。最初に私からA3建設に至った経緯を以下の通り説明をしました。
「本校は昭和12年(1937年)に創立され82年の歴史を刻んできました。私が校長に就任した12年前は、昭和32年と35年に建築された古い校舎がクラスルームでした。本校は地域の避難場所にも指定されています。そこで何はともあれ、生徒・教職員の身の安全と地域住民の皆さんの避難場所として適切な施設にすべく、平成19年から平成20年にかけて第一体育館等の耐震補強と本館建て替え工事を行いました。
その時、耐震基準を満たしてはいないが今すぐに建て替えの必要はないとして残ったのが第二体育館と北館でした。しかし、その後年数を経て第二体育館の劣化が進んできました。そこで、創立80周年記念事業の一環として建て替えの検討に入りました。
検討の結果、第二体育館を立て替えてもそれほど大きなスペースが確保できないこと、テニスコートを2面とることが出来ないことが分かりました。また、耐震補強済みの第一体育館は建築から既に50年が経ち、天窓が閉まらない、壁にクラックが入っているなど老朽化が進んでいました。そこで、思い切って第一体育館と北館を解体し新しい建物を建築することといたしました。
新校舎完成後、第二体育館は解体するので、体育の授業ならびに各クラブ活動に支障のないよう最大限の配慮をし3層のアリーナといたしました。また、本校のデザイン美術イラストコースとマンガアニメーションコースからなるメディア芸術群は目覚ましい活躍をしているとともに生徒総数の約35%を占めています。その実績に報い今後の益々の活躍を期待しメディア芸術棟も併設することといたしました。そして本校の全生徒が利用し憩えるスペースともなるように屋上庭園も設置しました。
学校はみなさんの保護者からいただく授業料等学費と国や地方自治体から下しおかれる補助金(税金)で運営されています。A3もその資金で建設されました。みんなで有効にそして大切に使っていきましょう」
私の話の後、今回の設計を担当した株式会社大建設計の企画設計室の酒井美香さんと杉本佳代さんが建物に込めた思いを話してくださり、生徒たちは熱心に聞いていました。施工会社ハンシン建設の新谷友彦所長にも一言いただき、そのあと生徒会から花束と記念の色紙をお贈りし、生徒会長からお礼の言葉を述べました。
新校舎関連を終えた場を借りて、年間100回以上に及ぶ校外清掃に対する国土交通大臣からの表彰状の伝達と今年の私学美術展における学校団体優秀賞ならびに大阪府知事賞、大阪市長賞、美術館長賞の授与、そしてITライセンスコース生徒3人への日本情報検定協会会長賞(5種目一級獲得)の授与を行いました。新装なったアリーナで生徒たちの輝かしい成果を表彰することが出来て大変うれしく思います。
集会が終わった後、新しい施設を使う期間が最も短くなった3年生のみ自由に全館見学としました。1,2年生は翌日以降ゆっくり見学してもらいます。新しい建物を見て回る生徒たちは嬉々として丸い窓やかわいらしいサインにはしゃいでいました。特にアリーナの屋上と美術棟の屋上庭園は大人気で私も何人もの生徒から声を掛けられ写真に収まりました。建物の解体から約1年7か月、関係者の皆さんのご協力にこころから感謝いたします。