
2024.04.09
桜散りて
昨日の始業式で「花に嵐のたとえもあるさ」と話をしたところ、夜来からの激しい雨風が満開の桜を容赦なく散らせてしまいました。つくづく花の命の短さを感じます。
咲く桜は生産力を表象するとともに散る桜はもののあわれを表します。そしてまた再生を意味するものでもあります。右近の橘、左近の桜も最初は左近の梅だったそうですが、大和絵の台頭や遣唐使の廃止により桜の花は中国文化から独立した日本人のアイデンティティーの象徴となったと大貫恵美子さんはその著書の中で書いています。
子どもの頃は、桜を見ても、さほど感動せず、散って地面にこびりついたり、毛虫がたくさんついたりするのを嫌っていたものですが、50歳を過ぎた頃から拙宅の庭にも桜を植えて愛でるようになりました。春になると桜はまだかとソワソワする気分になり、咲けば咲いたで、雨や風で散ってしまわないか気になります。まさに「世の中にたえて桜のなかりせば 春のこころはのどけからまし」(在原業平)の心境です。
始業式の後、1年生のオリエンテーション冒頭で、3月の終業式で話した「センスを磨く」について再度話をいたしました。その後、生徒指導部長から新しいルールについて話してもらいました。新1年生には少し念入りに話をいたしました。目が合うとしっかりと頷きながら聞いていた生徒もおり、人の話を聴くセンス良いなと思いました。
今日は花冷えの一日ですが、桜が散ると次は新緑の季節、今日から授業が始まり学校は新たな活気に包まれつつあります。
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