好文木(校長ブログ)
2020.02.13
野村克也氏に学ぶ

 野村克也さんが亡くなられ、追悼のニュースや記事が故人の業績を偲んでいます。私は野球については詳しく論ずる程の知識を持ち合わせていませんが、ちょうど2月10日号の日経ビジネスで『「自信の回復」で人は生きる』と題した野村さんのインタビュー記事を読んだばかりでしたので、思うところを少し書いてみます。

 終わったと言われたプロ野球選手を復活させ「野村再生工場」の異名をとった野村さんは、再生工場の本質を「それは自信の回復ですよ」と述べています。人材育成や勝つ組織作りといった観点から評価されることが多いのですが、「どうすれば選手を生き返らせることが出来るか」、「それぞれの持ち場で輝けばいい」という野村さんの言葉には、もう少し深い、人間としての生き方を示唆する響きを感じます。それは、王、長嶋という圧倒的なヒーロー、大輪のひまわりの下、月見草に徹した野村さんの強さとやさしさからくるものじゃないかと思うのです。

 テレビニュースで、野村さんの母校が紹介され、校長室に「「失敗」と書いて「成長」と読む」と書かれた色紙が飾られていました。これはまさに常日頃私が言っている失敗から学ぶ力「挫折力」だなと思いました。

 そして、13年前、本校の校長となるにあたり、当時の学校、生徒の状況に鑑みて、「やればできるは魔法の言葉 自分サイズの未来を拓く チャンスメーカー好文学園」というキャッチフレーズを作った時のことを思い出していました。

 「どうすれば挫けて自信を喪失したり自棄になったりしている生徒を生き返らせることが出来るか」、「それぞれの持ち場で輝ける進路を提示できるか」、私たちは日々追究し続けねばならないとの思いを新たにいたしました。

 

 

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