好文木(校長ブログ)
2020.12.09
最近の制服事情
今朝の日経新聞は、社会欄において『「選べる制服」600公立高に』とのタイトルで、女子生徒の制服にスラックスを追加したり、性別の縛りをなくしたりする形で制服に選択肢を設ける都道府県立高校が少なくとも19都道府県の600校超に上ることが分かったと報じています。
本校も来年春の入学生からパンツスタイル(スラックス)の採用を決めています。近隣の私学でもすでに採用されているところもありますが、まだまだ少数派ではないかと思っていたのですが、意外にスラックスの導入が進んでいることに驚きました。記事によれば、2015年、文科省が、性的少数者の児童生徒への配慮を求める通知を出したことから、制服に選択肢を設ける高校の増加につながったとのとこです。
昨年、校長ポストに、スラックス採用の要望が寄せられました。それまでも口頭で「スラックスを履けるようにはしてもらえませんか」と軽く訊かれたことが2~3度ありました。自転車通学や冬場の防寒にはスラックスの方が適していると考え、機能面からも採用に踏み切ることにしました。
服装の歴史を紐解くと、古代は男女とも同じような布を体に巻き付けるスカート調の衣服を着ていました。スコットランドではキルトと呼ばれる巻きスカートが男性の民族衣装となっています。日本では明治維新までは男女ともに着物でした。乗馬などに動きやすいものとしてズボンが生まれました。女性が男性同様に活動的になれば、スカートよりパンツスタイルを選択するのは当然の流れです。一般社会において、女性はスカートとスラックス好きな方を履いているのですから、学校で女子はスカートに限るとする合理的な理由がありません。選択制が時代に合ったものだと思います。
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