好文木(校長ブログ)
2023.08.30
「静かな退職者」と「不登校」

 企業の働き方もコロナ禍により大きく変わり、大企業中心に、在宅勤務、リモートワークが定着しました。一方、リモート頼みでは生産性の向上に限界があり、チームでの作業の重要性に鑑みて、週のうち数日は出社を要請する会社も出てきました。(日経新聞Opinion欄(2023.8.26))
 リクルート本社では、セミナー室、ラウンジ、イベント室、食堂、カフェなどを完備し、集まってコミュニケーションをする場所としてのオフィスにリフォームしています。出社しなくても仕事ができる中、どんなオフィスなら出社したいと思えるか従業員の意見を聞き反映することが必要となってきました。従来の仕事場のイメージから脱し、余裕や快適さを感じられる空間としてのオフィスが重要となっています。
 オランダの人材サービス大手による世界の3万5千人を対象とした調査では、仕事に熱意を持てず最低限の業務だけをこなす「静かな退職者」が31%。日本は11%だったそうです。メンタルヘルスやウェルビーイング(心身の健康や幸福)が求められています。
 文科省は高等学校における不登校対策として、早ければ来年度から、必要履修単位の半分36単位を上限として通信教育を認めるという判断をしました。小中学校での不登校生の増加に高校での対策も必要との考えです。学校もまた、行きたいと思えるような場所にする必要性があります。本校でも憩いのスポット造りに力を入れてきました。
 この企業の働き方に関する記事と高校の不登校対策の記事、別物ですが、「静かな退職者」と「不登校」を考えると、メンタルヘルスとウェルビーイングの必要性という共通点を見出すことができます。

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