夏休み中の入試説明会やオープンスクールではたくさんの生徒のみなさんが協力してくれました。本当にありがとうございました。
国連のグテーレス事務総長は「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した」と述べて、すぐに気候変動対策の行動を起こすべきだと警鐘を鳴らしました。世界各地で猛烈な暑さとなり、アメリカや中国では50度を超えるところも。日本でも100年で最も暑い夏となりました。この気候変動は多くの常識を変えるのではないかと思っています。
常識の変化と言えば、先日の甲子園で「エンジョイ・ベースボール」を掲げた慶應義塾高校の107年ぶりの優勝は従来の高校野球に対するイメージを大きく変えました。必ずしも監督の指示通りにやるのではなく、自分たちで自主的に判断して最良と思われるプレーをするほうが、自由で伸び伸びしているように見えますが、自由には責任がついてきます。いわれた通りやるより返って難しいことです。慶応の「エンジョイ・ベースボール」はただ楽しければいいというのではなく、野球を楽しみながら自主性を発揮し高みを目指していくというところに価値があるのだと思います。
私は、「良識は変わらないが、常識は時代とともに変わる、変えてもいい」と考えています。常識と思われているものには案外根拠の乏しい思い込みがあることも多いからです。常識の妥当性の判断基準は「それは合理的かどうか」だと思います。即ち、「それは筋が通った話なのか」ということです。科学的根拠はあるのか、倫理感に反しないか、納得性があるのか等々、多面的に考えることが必要です。常識を見直すという作業は、よい頭の体操になります。
後ほど、生徒指導部長の岡田先生からみなさんへお話と提案がありますが、2学期からは、みなさんに大いに頭の体操をしてもらおうと思っています。一昨日、看護コース2年生のみなさんによる「Ideal Hospital」に関する英語でのプレゼンテーションを聞かせてもらいました。よく考えられていました。今度は皆さん全員から「Ideal School」の提案をして欲しいと思っているのです。みなさん自身の手で自由闊達にして愉快なる学園を築くために。
今年は10月まで残暑が続くとの予報が出ています。一泊研修、文化祭、修学旅行、3年生の進路決定と忙しい2学期ですが、健康には十分留意して楽しい学校生活を送ってください。