今年は新型コロナウイルス感染症の発生により、卒業式の簡素化、学年末考査の中止など例年とは異なる対応を余儀なくされており、本日の終業式も同様に時差登校による簡易なものとせざるを得なくなりました。
新型コロナウイルス感染症は世界に拡大しておりWHO(世界保健機関)がパンデミックを宣言しました。日々世界状況を観ながら収束まで長期化も念頭に入れて辛抱強い対応が必要だと思います。新学期以降の予定についても、政府ならびに大阪府・大阪市等の指針に準拠して実施していきますので、よろしくお願いします。
人類の歴史は自然災害と疫病との闘いともいえます。古くは14世紀大流行したペストから最近のSARS(2003年)、新型インフルエンザ(2009年)、エボラ出血熱(2014年)まで、いかに医学が進歩しようとも疫病は根絶できていません。この機会に、先人は疫病にどのように対応してきたのかを調べてみることも良いのではないかと思います。
私たちに先ず必要なことは、このウイルスの危険度の把握です。今のところ、新型コロナウイルス感染症対策専門会議の見解は、感染者で症状のある人のうち約80%は軽症で、重症化するのは20%というものです。特に高齢者や基礎疾患のある人は重症化しやすいとのことです。従って、必要以上に怖れることはありません。とはいえ、ウイルスの解明が進んでいないので未知の部分も多く、心配になるのもわかります。しかし、感染リスクゼロに囚われ過ぎると、家に引きこもっている以外なくなってしまいます。そうすると、社会生活が成り立ちません。対応としては、換気の悪く人混みの場所はできるだけ避け、手洗い、うがいの励行と咳エチケットの順守を心がけましょう。
私たちは感染症に限らず地震、風水害、交通事故など様々なリスクと隣り合わせに生きています。残念ながら、リスクをゼロにすることは困難ですが、極力リスクを低減する努力を行いつつ社会生活との両立を図ってゆくことが肝要だと思います。この機会を捉えて是非読書に勤しむ時間をとって有意義な春休みを過ごし新学期に備えてください。