好文木(校長ブログ)
2020.12.24
令和2年2学期終業式講話

 先週土曜日の19日の入試説明会をもってオープンスクールがすべて無事に終了しました。今年は、コロナ禍に用心し、8月、9月はWebオープンスクールに切り替え、リアルなオープンスクールは10月からの開催としましたので、どれだけ参加者があるか心配していたのですが、沢山の中学生が来てくれました。そして、生徒会、クラブ、コースの生徒のみなさんの活躍のお陰で、来てくれた中学生や保護者のみなさんに満足してもらえるオープンスクールを開催することが出来たと思います。生徒のみなさんの協力に感謝します。本当に有難うございました。
 さて、コロナに翻弄された一年が終わろうとしています。少し前まで、伊達マスクはやめようと呼びかけていたのが嘘のように、みんなマスク生活に慣れました。おかげで喘息の患者さんが減ったという報告もあります。インフルエンザも例年に比べると流行していないようです。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大は続いており、来年も引き続き警戒態勢で臨まねばならなくなると思います。ワクチンが普及し治療薬が開発されるまで、非日常な日々が続きます。美術部が「黒板アート甲子園2020」で最優秀賞に輝いた作品のタイトルである「懐かしい未来」のような日常が戻ってくるにはもう少し時間がかかりそうです。
 明日から冬休みに入ります。年明けに受験を控えた3年生は、最後の追い込みです。私も何度も受験を経験しているので、この時期の辛さはわかります。あきらめず頑張ってください。すでに進路が決まった3年生と2年生、1年生は、なるべく遠出や人ごみは避け、静かで穏やかな休日を過ごしてください。
 今年はベートーベン生誕250周年だそうです。私は東京で大学生活を送っていた時、毎年年末に渋谷のNHKホールに「第九」を聴きに行っていました。交響曲に合唱を組み入れるというのは当時としては型破りの発想だったそうです。第一次大戦時に日本で捕虜生活を送っていたドイツ兵が演奏してから、年末に演奏会が行われるようになりました。この曲を聴くと、一年の嫌なことを吹き飛ばして、新しい年に希望をつなごうという気持ちが湧き出てきます。もう長い間、クラッシックコンサートには行っていません。今年は久しぶりに、家で「第九」を聴きながら、読みかけの塩野七生さんの「小説 イタリア・ルネッサンス」の世界を旅し、中世のヴェネツィアに思いをはせるのも楽しいかなと思っています。みなさん、どうぞ良い年を迎えてください。始業式でみなさんの元気な笑顔に会えるのを楽しみにしています。

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