好文木(校長ブログ)
2023.05.13
変革期にある部活動

 朝夕は少し寒いくらいでも昼間は夏日という天候が続いています。5月8日を過ぎ、コロナは感染症法上の分類が2類から季節性インフルエンザと同等の5類に変更になり、街ではマスクを外す人が少し増えてきたように感じます。
 先日、第73回体育祭を丸善インテックアリーナ大阪(大阪市中央体育館)にて開催しました。運動の得意な生徒も苦手な生徒も一緒に楽しめるプログラムを用意しているのが好文の体育祭の特徴です。保護者の方も多数観覧くださり、盛会のうちに終了しました。
 4月から中学校に新年度のご挨拶に回っておりますが、運動部に入る生徒が減少してきているとの話をよく耳にするようになりました。学校によっては入部率50%というところもあるそうです。昨年11月のNHKの調査で、中学校で主要な運動部に入部している生徒の割合が、全国の8割に当たる37の道県で過去最低になり、全国平均も59.6%になったとの報道がありましたが、それを裏付ける話です。少子化と部活動への強制加入から任意加入への変更が主要因だといわれていますが、部活動の指導ができる教員の不足もあるようです。
 文科省は生徒児童の健康と教員の働き方改革の必要性から、長時間の部活動に歯止めをかけ地域への移行を進める方針です。すでに公立中学校では平日1日、土日1日は部活動を休みにしています。「週2回の休みと時間制限があるので、私学との競争には勝てなくなる。塾に通う感覚で学校外のクラブチームに入る生徒も多くなりそうだ」との見通しを語る先生もおられました。この影響は高校にも及びだしてきました。私学の高校で公立中学校と同様の措置を講じているところはそう多くはないと思います。休みが少なく長時間になる部活動を敬遠する生徒が増えてきました。
 1980年代、公立の中学校が荒れていた時代には、部活動は生徒指導の一環と考えられていた側面もありました。しかし、学校が落ち着き、生徒の考えも変わってきたうえに教員の働き方改革の必要性も加わり、学校における部活動は変革期を迎えているようです。
 

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