好文木(校長ブログ)
2018.04.03
始動

IMG_0851 朝、鶯の声で目覚める気持ちの良い季節です。今年は冬の寒さが厳しかった分、春の訪れが早く、桜は入学式を前に散り始めています。季節の進み具合も例年に比べ早いようで、我が家ではシャクナゲが咲き、樫の古い葉が一斉に落ちて若葉と入れ替わろうとしています。街には新入社員が目立ち、フレッシュさの中にも何かぎこちなさを感じます。
本校でも5日の入学式を前に昨日から教職員は新年度のスタートを切りました。専任、常勤、非常勤と立場は変わりますが、十数名の教職員に辞令交付を致しました。今日・明日と新任研修を行います。最初に私から「好文学園の求める教師像」につき話を致します。
教師の仕事はその性格上、どうしても長時間にならざるを得ません。欧米の様に、教師は学校内で勉強を教えるのが仕事、一歩学校を出たらあとは家庭の問題、また部活は外部のチームでやる等、割り切りを付けることがない限り、今の状況はそう大きく変わらないと思います。日本の教師は家庭でやるべきこと、社会がやるべきことまですべて担当しています。この割り切りには教師のみならず生徒や保護者そして社会全体の理解が必要でありコンセンサスを得るには時間がかかると思います。改革は大胆果敢に行うべしとの思いもありますが、その急激な変化で犠牲になるのが生徒であってはなりません。また、やる気ある教員の意欲を削ぐことがあっては元も子もありません。
教師を志す若い先生たちが、生きがいを持って働ける学校にしたいと考えています。私は生徒に言うのと同じように教員にも失敗はありだと言っています。校長以下、「それは本当に生徒のためになるか」の行動基準に的を絞り、それぞれがそれぞれのやり方で生徒のためになると思うことにどんどんチャレンジしてほしいと思います。そしてベテランの教員はその成長をしっかりとサポートしてほしいと思います。若手の意欲を削ぐような言動は慎み、教科指導においても生徒指導においてもベテラン自らが率先して汗をかく姿こそ最良の新人教育なのです。ベテランには若手に学校を健全な形で引き継ぐ義務があることを忘れないでいただきたいと思います。
新人若手の教員は率直に意見を言うのは良いのですが、礼節は守らねばなりません。先輩からの忠告は謙虚にそして素直に受け取ることが肝要です。謙虚さと素直さこそが知識やスキルを吸収し、自分を成長させるキーワードです。
好文学園が新人教員の有意義な教育の場となることを願っています。

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