好文木(校長ブログ)
2023.12.14
師走雑感

 師走に入ったにもかかわらず最高気温が20度近い日もあり、アップダウンの激しい日々が続いています。今年の漢字が「税」に決まりました。少子高齢化と経済停滞により厳しい財政状況の中で国の諸費用を賄わねばならず、こちらを増やせばあちらを減らすゼロサムゲームのようで、なかなか元気が出ません。高校授業料無償化は東京都も所得制限を外すと言い出しました。大阪府ではキャップ制による授業料の価格統制という問題は依然残ったままですが、国への牽制球が強まった感があります。
 世界ではロシアのウクライナ侵攻に続きイスラエルとパレスチナの紛争が激化し国際法も戦争犯罪も度外視したような無法がまかり通っています。パクスアメリカーナから米中ロの三つ巴のパワーゲームに日本はどう対応してゆけば良いのか難しいところです。
 そのような中で、自民党派閥の政治資金パーティー券を巡る疑惑に検察のメスが入り政府与党にとっては波乱含みの年末年始となりました。日本の舵取りを任された岸田総理、まさに内憂外患、「どうする家康」状態です。こういう時に必ず名前が挙がるのが今太閤、庶民宰相と呼ばれ人気があった田中角栄元首相です。ロッキード事件で刑事被告人となり不遇のうちに亡くなりました。金権政治家、闇将軍と負の評価がある一方で、コンピューター付きブルドーザーとも言われ人心掌握の上手さと決断力、実行力は今も高く評価されています。「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」、まったく人の評価は後世まで待たねばなりません。
 今やAI政治家の是非が論じられるようになっていますが、角栄氏ならきっと泉下で「おれはAIなんかに負けるか」と息巻くことでしょう。

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