就職情報サイト運営の学情の調査によれば、2026年春卒業予定の大学生・大学院生の就職内々定率が2024年12月末で36.6%だったとのこと。特に従業員が5000人以上の大企業においては42.9%と最も高くなっているそうです。
大学3年の12月に3分の1以上が内々定をもらっているというのは就活がかなり早い時期からスタートしているということです。学生はおそらく3年生になったら就活を始め、夏休みにはインターンシップに参加などするのでしょう。場合によればもっと早いかもしれません。海外に比べ日本の大学生は勉強しないというのが定評になっており、その原因の一つに就活を挙げる識者もおり、大学が就活予備校になっているともいわれています。
40年以上も前になりますが、私の大学時代の就活は4年生になってから先輩や会社訪問を始め、10月半ばに内定をもらうというスケジュールが一般的でした。インターネットもなければ、SPI試験もインターンシップもありませんでした。何十社にも応募することはなくせいぜい片手ぐらいでした。私が先輩を訪ねたり会社説明会に行ったりしたのは4社でした。そのうち実際に採用試験を受けたのは2社のみです。ゼミの友人達も同じような状況でした。今と比べる就活時期はかなり後ろにありました。もっともだからと言って勉強に精を出していたとは言えませんが、大学生活に余裕があったことは確かです。
当時に比べると、大学は数も進学率も増加しています。競争が激しくなり、企業の選別も厳しくなっています。一方で相変わらず入社3年以内での離職率は30%を超えています。メンタルが弱い若者も多くなったように思います。退職代行が流行るというのも驚きです。学力もさることながら、非認知能力をしっかり鍛えることが必要だと思います。
年々時期が早まる就活ですが、学生と企業双方にとって本当にプラスになっているのか疑問に思います。