昨日、ロングホームルームの時間に3年生向けに金融セミナーを開催しました。講師は外資系生命保険会社に勤務している本校卒業生でした。彼女は大阪福島女子時代の生徒で弓道部に属していました。近畿大学の法学部に進学し、卒業後は大手都市銀行に17年間勤務し現在の会社に転職しました。銀行時代、同僚が意外と自分の資産形成や生涯プランに無頓着なことを知り、より深く学び個人の役に立ちたいと思い転職をしたそうです。卒業を間近に控えた3年生にお金の大事さを理解してもらいたいとの学年の意向により彼女にお願いし、セミナー開催の運びとなりました。
私も一番後ろの席で彼女の話を聞かせてもらいました。最近問題になっている闇バイトや悪徳商法から身を守ることから始まり、人生100年時代のライフプランを立てる必要性、そして資産形成の考え方としての資産分散とドルコスト平均法による長期投資等など重要な話でしたが、金利や債券、株式にまだあまり馴染のない生徒には少し難しかったかなと思いました。途中から頭がだんだん下がってくる生徒も何人か見られました。一方で講演後「こんな立派な会社に勤めておられる先輩から役立つお話が聞けて良かったです」と私に感想を述べる生徒もいました。そして何より若手の教員が大変熱心に聞いておりました。
以前、私は特進コースの10期生まで、1年生に『好文パーソナルファイナンス講座』と銘打った講座を週1回1年間行っていました。1年間あったので、金利や株や債券についてもその仕組みをじっくり説明できました。そして経済学部に進路決定した生徒もいました。セミナー終了後、彼女にその時の資料を見せながら、質問を投げかけてグループで考える時間を与えて答えを競わせるなど双方向のコミュニケーションが図れる方式も導入すれば、より興味を持たせられるのではないかとアドバイスしました。高校生に50分間飽きさせずに話を聞かせるというのはなかなか難しいです。
18歳で成人となり種々契約も親の承諾なくできるようになります。また不確実性の高まる社会では人生設計を若いころからしっかりしておくことが大切です。特に一攫千金を狙うのではなく、コツコツと資産形成を実行することは大事だと思います。彼女には毎年このようなセミナーをやってほしいと要望をいたしました。