好文木(校長ブログ)
2023.08.22
沸騰化する夏
アントニオ・グテーレス国連事務総長が、地球は沸騰化の時代に入ったと述べましたが、今年の夏の暑さには参ります。さすがにこの夏はほとんどスーツを着ていません。ジャケットにノーネクタイで通しています。朝、玄関ドアを開けただけで、額に汗がにじみます。駅まで歩けば汗でぐっしょりです。こんな夏がこれから毎年来るなら、スーツは要らなくなりそうです。生徒たちの夏服も毎日洗えるポロシャツを採用したほうがいいのではないかと思います。
「命に係わる暑さ」という言葉もよく耳にしました。豪雨の被害を受けた地域もありますが、この辺りは雨が少なく枯れた街路樹も目立ちます。世界各地では山火事が発生しており、ハワイのマウイ島は壊滅状態になっています。この温暖化の原因は化石燃料の使用によるものだといわれており、科学技術の発達と人類の繁栄が地球を破壊しているのは確かなようです。
1970年大阪で開催された万国博覧会のテーマは「人類の進歩と調和」でした。当時、中学生だった私も何度か家族で会場を訪れました。テーマソング「世界の国からこんにちは」は今でも覚えています。日本はまだ高度経済成長期にあり、未来は明るいという楽観論が支配的でした。
以降、人類の進歩は留まるところを知らずついにAIの出現を見るに至りました。しかし、調和については、特に自然との調和は蔑ろにされてきました。2025年、再び大阪で開催される万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」です。持続可能な社会をめざそうというものですが、諸物価高騰の煽りを受け参加国のパビリオン建設に遅れが生じ、計画通りの開催が危ぶまれています。これがテーマの形骸化の兆候にならねば良いのですが。
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