西武百貨店渋谷店が9月末に閉店するそうです。新聞によりますと渋谷の再開発を巡り地権者との賃貸借契約で合意できなかったとのこと。1968年開業ですから58年の歴史に幕を下ろすことになります。西武百貨店は都内では池袋本店を残すのみとなりますが、その本店もヨドバシカメラが進出し売り場面積は半減します。
渋谷と言えば、ハロウィン時のスクランブル交差点での大混乱が話題になっていましたが、私が予備校生として東京に住み大学に進学したころのイメージでは、銀座は高級な大人の街、新宿は雑多な街、渋谷はおしゃれな若者の街でした。その象徴が西武百貨店と系列の専門店パルコでした。西武百貨店は堤清二氏が率いるセゾングループの中核で、パルコ劇場、セゾン美術館とともに「セゾン文化」の発信拠点でした。銀座は三越、日本橋は高島屋、新宿は京王、そして渋谷は西武というのが定着していました。
西武は三越や高島屋などの老舗百貨店とは異なり、若者のみならず富裕層をも取り込む先進的で創造性に富む百貨店として一世を風靡しました。渋谷では一足先に2023年、東急百貨店本店が閉店しています。私は東京在住時、一時、渋谷を拠点とした東急東横線の自由が丘に住んでおり渋谷はなじみの深い街でしたので、バブル崩壊後セゾングループが解体され衰退の一途を辿り「昔の光 今いずこ」となり、渋谷の街が大きく変貌しつつあるのを見ると、一つの時代が終わった寂しさを感じます。
大阪心斎橋の大丸百貨店は、今の場所で300年ということでその息の長さに感嘆します。一方で百貨店業界全体としては、地方の人口減を受けて店舗整理が進み、全国の売上高は2025年には5兆6754億円と20年間で28%減になったと報じられています。
学校業界もまた少子化による影響を受けて二極化が進みつつあります。本校は間もなく創立90周年を迎えます。一世を風靡するよりいかに長く生き残るかあの手この手の思案の時です。







