好文木(校長ブログ)
2024.05.28
週5日制へ移行

 新緑の季節です。校庭の「テラスガーデン・パンセ」のモミジやサクラが枝を伸ばし、こんもりと緑の葉を茂らせています。今朝は雨、誰もまだいないレストランでコーヒー片手に「いこいの池」に落ちる雨を眺めながら、鯉の姿を追いつつ朝のひと時を楽しみました。
 昨日は午後から雨が上がり気温も上昇し夏日に、今日は雨で気温は上がらず、4月並みになるとか。一日ごとの気温の差が激しく体調管理が難しいです。
 18日の保護者総会において、来年度から学校週5日制に移行することを発表いたしました。2007年、校長に就任した当時は週5日制でしたが、2008年から特進コースを設置し、先ずは特進から土曜授業を始め、全コースに反映させました。当時は土曜日に授業をしない学校はあまり勉強に力を入れていないとみなされる風潮がありました。しかし、土曜日に授業を入れたことにより学力が向上したというエビデンスはありません。そして、時代は変わりました。部活動における休日の設定、教員の働き方改革と相まって、自由な土曜日の創出による効果的な学習の必要性が出てきました。早々と今年の9月から週5日制に移行を決めている学校もあります。21日の校長部会でも5日制移行を決定したあるいは検討しているという学校が数校ありました。今後は週5日制が潮流になりそうです。
 特進コースは国公立大学を目指すコースでいわゆる受験コースです。従って、受験に対応できるレベルの授業を受けた後は自学自習で力をつけます。生徒からは土曜授業があるので十分な自習時間が取れないとの声を聴いていました。合格の成否は、勉強の量と質で決まります。しかし、量が多ければ多いほど良いというものではありません。いわゆる収穫逓減の法則が働きます。一定量まで勉強を増やせば成果は現れますが、増やしすぎると効果が薄れ逆に成果が出なくなります。他校では0時間授業や8時間授業をやっておられるところもあるようですが、たぶん生徒はそれよりも自習時間を確保してほしいと思っているのではないでしょうか。基本、勉強は自分でやるものです。
 本校は特進を含め9コースがあります。そのうち3コースはメディア芸術系です。また看護や幼児教育など将来の職業を見据えたコースがあります。これらコースの生徒たちは大半が指定校推薦やAO入試で進路を決定します。何回か土曜日を使って、探求的な授業や講座を入れ、考える力やセンスを身につけさせたいと思います。また休みの土曜日は普段できない習い事や読書に費やすのもいいでしょう。有効的な土曜日の使い方を推奨したいと思います。

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