新型コロナウイルス感染防止のため、全国の小・中・高等学校に一斉休校の要請がなされて、一週間が経ちました。残念ながら、日毎に感染者が増加しており、休校の解除がいつになるのか見通せません。生徒の皆さん、体調等変わりなく過ごせているでしょうか。今、進級判定結果を電話にて逐次連絡を入れています。そして、終業式等今後の予定については事の推移を見極めて、改めて16日(月)に連絡をいたします。
有効なワクチンや治療薬がなく恐怖心が蔓延すると、人は過剰防衛に走りがちとなり、感染者への理不尽な攻撃や差別が横行し出します。このような偏狭なる人間の心理が、病気そのものより社会にとってより悪影響を与えるのではないでしょうか。人類の歴史は自然災害や疫病との闘いでもあります。当初、「正しく怖れること」が大事だと言われていたのですが、トイレットペーパーの買い占めを観ると、「正しく」はどこかへ飛んで行ってしまったようです。冷静さと理性は失いたくないものです。
経済活動が停滞し甚大な影響が起こりつつあるようです。中小零細企業の倒産が増えるのではないかと危惧されます。マスク不足に象徴されるように、グローバル化した経済の脆弱さが製造業、観光業など様々な分野で露呈してきました。つながることの強さと弱さ、ものごとには二面性がありますね。
生徒の皆さんにとっても、行動が制限され今しばらくは鬱々とする日々が続くと思います。部活動も中止となっていますので、体が鈍りストレスフルになっている人もいるでしょう。しかし、この期間は、普段できないことをやるチャンスでもあります。お金を掛けず独りで出来る知的活動、読書に勤しんで下さい。長編小説を読むのもいいでしょうし、時事問題を取り上げた評論を読むのもいいと思います。
校長室前のお雛様は先週同窓会の皆さんが片付けてくださいましたので、元通りにカラフルな椅子と机を戻しましたが、生徒のいない学校は寂しいものです。校庭の陽光桜のつぼみが膨らんできました。今年の開花はより早いだろうと思います。新学期が例年通り始められることを望むばかりです。